『ゴースト・ハンターズ』〜 頭を空っぽにして観てください。

(Big Trouble in Little China 1986年 アメリカ)
ゴースト・ハンターズ [DVD]



理屈抜きで楽しい、大好きな映画のうちの一本。
アクションあり、笑いあり、剣と魔法と、おまけにカンフーまでミックスした、おもちゃ箱をひっくり返した様な映画。

あらすじ

大型トラックの運転手ジャックは、レストランを経営している中国人のワンと共に彼の恋人ミャオを空港に迎えに行くが、目の前で謎の集団に拐われてしまう。
ミャオを追い、ジャックとワンはチャイナタウンの裏路地にたどり着くが、そこで二人はチャイニーズ・マフィア同士の抗争に巻き込まれる。

感想

主演は、ジョン・カーペンター監督とはTV映画『ザ・シンガー』『ニューヨーク1997』『遊星からの物体X』に続いて4度目のタッグとなるカート・ラッセル。
二人は10年後『エスケープ・フロム・L.A.』で5度目のタッグを組むことになるのだが、本作のDVDに収録されている二人の音声解説は、そんな彼らの仲の良さが伝わってくるものとなっており、途中作品の話から脱線してお互いの子供の近況話になったりします。

当時、中国系の人たちからの受けが悪かったなんて話も出てきて、二人は「主人公よりも、相棒の中国系の方が活躍するのに、何でかなぁ?」と不思議がってましたが、アメリカ映画に登場する日本文化が「なんか違う」のと一緒で、中国人からすれば「偏見」に感じるところがあったのでしょうか。

でも、この「活躍しない主人公」がこの映画のキモで、そのマヌケっぷりが最高に楽しいのである。
なんでも出来ちゃう主人公よりも、よっぽど親近感が湧きます。

ヒロインのキム・キャトラルの美しさも最盛期。本作と翌年の『マネキン』でブレイクするかと思いましたが、それはさらに10年後の『セックス・アンド・ザ・シティー』まで待たなければいけなかった・・・。

こんな人にオススメ

タイトルは『ゴーストバスターズ』に酷似しておりますが、これは人気に便乗しようとして付けられた邦題だと思われます。
内容は全然違うのでご注意下さい。ゴーストも出てこないし。

ホラー映画ばっかり撮ってるイメージのあるジョン・カーペンター監督の作品としては異色な存在の作品なので、『ハロウィン』とか『遊星からの物体X』みたいな映画を期待していると裏切られるので、そちらも注意。

じゃあ誰にオススメかって言うと、楽しい映画が観たい人!

『ゴーストバスターズ』と間違えちゃった人も、ホラー映画を期待していた人も、難しいことを抜きにして頭を空っぽにして楽しんでください。

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