マペットの第一人者、と言うかマリオネットとパペットを合わせて「マペット」というものを造り出した、ジム・ヘンソンの監督作。
出演は、ピッチピチの若きジェニファー・コネリーと、油の乗りきったアラフォーのデヴィッド・ボウイ。
あらすじ
外出する両親に幼い弟トビーの子守を言いつけられた15歳の少女サラが、泣き止まないトビーに嫌気がさし「今すぐこの子を連れ去って!」と叫ぶと、その声を聞いた魔界の王ジャレスに本当に連れ去られてしまうのだった。
サラはトビーを取り戻すため、ジャレスの住む城へと続く迷宮(ラビリンス)へと向かう。
感想
物語中、主に登場する人間はほぼ二人だけ(一人は魔王ですが)で、あとはジム・ヘンソンの手によって産み出された多種多様なマペット達が、あたかも生きているかような演技で楽しませてくれます。
今だったら、クリーチャー達も背景も全てCGで処理されるところでしょうが、当時はまだまだアナログ時代、全て人間の手によって造られたセットで撮影しており、そこにはCGでは感じられない本物感というか存在感があります。
自分は、料理など作業中のBGVとして、よくこの映画を流してるんですが、ボウイの「世界が崩れる時(as the world falls down)」がかかる仮面舞踏会のシーンでは、毎回手を止めて見入ってしまいます。
このシーン、ボウイの歌のみでセリフは一切ないのですが、ボウイ演じる魔王の孤独と切なさ、その魔王のある種の魅力に惹かれながらも現実世界に弟を連れ帰らなければならないジェニファーの葛藤の様なものが感じられ、美しくも悲しいシーンになってると思います。
このシーンにだけ登場するドレス姿のジェニファー、デヴィッド・ボウイの歌声、全てが美しいシーンです。
VHSからDVDに代わって、お気に入りのシーンだけを繰り返し見るようになりましたが、このシーンは間違いなく「何度も見てるシーンBEST10」に入りますね。
映画の終わり方もすごい好き。
こんな人にオススメ
『アリス・イン・ワンダーランド』や『パンズ・ラビリンス』など、普通の少女が幻想的な世界に迷い込むお話が好きな方。
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