yakkunの趣夫生活

人生で大切なことは、全て映画が教えてくれた。

『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』〜 人は見た目?

(Battle of the Sexes 2017年 米・英)
バトル・オブ・ザ・セクシーズ (字幕版)


想像もしたこともないような斬新な物語で驚かせくれるのも映画ならば、今まで全く知らなかった衝撃の事実を教えてくれるのも映画の面白いところだと思います。

まだ男性優位の風潮が色濃い’73年、男女それぞれの力を証明する為の一戦、「バトル・オブ・ザ・セクシーズ(性別を超えた戦い)」を繰り広げた、女子テニスの世界チャンピオンと男子テニスの元世界チャンピオンの物語。

あらすじ

女子の優勝賞金が男子の1/8だった70年代、女子テニスの世界王者ビリー・ジーン・キングは仲間とともに”女子テニス協会”を立ち上げた。
そんなビリーに対し、もう一度注目を浴びようと元男子テニス世界王者のボビー・リッグスが挑戦状を叩きつける。

感想

映画で二人を演じるはエマ・ストーンとスティーブ・カレル。
エマは「ラ・ラ・ランド」の後で、体重を7kg増やして撮影に臨んだそう。

実話が映画化されると、「あそこが史実と違う」とか色々と細かいことを指摘する声が聞こえてくることもしばしばですが、あくまでもドキュメンタリーではなく映画なので、物語を面白くする為の多少の脚色はOKというか、むしろ必要だと思います。
今回どの程度の脚色がなされているかはわかりませんが、最後まで話し合われながら本編には盛り込まれなかったエピソードがあるそうです。
エマ演じるビリー・ジーンは夫がいながらも、同性の恋人が出来てしまいますが、監督によると「物語を悲惨な結末にしたくなかった」との理由から彼女達のその後を語ることはやめたそうです。
この作品に限って言えば正しい選択だったのではないでしょうか。トーンを落として考えさせるような終わりかたが合う作品もあれば、今作のようにスカッと終わった方がスッキリする映画もありますからね。


そんななか個人的に一番心に残るシーンが、世紀の一戦に臨む直前の控え室で、ビリー・ジーンがヘア・スタイリストである恋人に髪を切ってもらうシーン。

試合の準備として行うのが、ウォーミングアップとかじゃなくて身だしなみを整える事というところが、「お気に入りの服を着たり髪型が決まったりすると気合が入るもんね」と、妙に腑に落ちたのでした。男女関係なくね。

こんな人にオススメ

『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』に興奮した人はもちろん、『アポロ13』『マネー・ボール』などノンフィクション系の映画が好きな方。