『累-かさね-』〜若手女優の演技合戦

（2018年　日本）

今は亡き大女優を母に持つ累（かさね）は、顔の大きな傷のため人前に出ることを嫌うが、実は抜群の演技力の持ち主。
一方、新人女優丹沢ニナは、美貌に恵まれながらも中々芽が出ずにいた。
かつて累の母に世話になっていたという羽生田は、累が母から譲り受けた「キスをすると顔が入れ替わる」という不思議な口紅を使い、ニナの美貌に累の演技力を持った完璧な女優＂丹沢ニナ＂を誕生させる。

何と言っても見所は、累役の芳根京子とニナ役の土屋太鳳の演技。二人とも累とニナを見事に演じ分け、設明がなくても今どっちがどっちになっているか分かる程。
最初、暗く自信のない累と美人を鼻にかけたニナの違いは分かりやすいが、だんだん自信を持ち始め遂にはニナの人生をも奪おうとする累の狂気をも見事に演じきっている。

正直そこまで期待していなかっただけに、まさに拾い物でした。
でも、顔に傷があるだけで芳根ちゃんを「醜い」とするのは無理があるかと思います。