yakkunの趣夫生活

人生で大切なことは、全て映画が教えてくれた。

『この世界の片隅に』〜 大事なところがカットされた気が・・・。

(2016年 日本)
この世界の片隅に



先日、遂にNHKで地上波初放送された『この世界の片隅に 』。
私にとって、また多くの方々にとって、とても愛おしい作品。
そんな本作が、CMなしで地上波で放送され、まだ未見だった人達に届けられたのはうれしい限り。

以前CSで放送された時に録画し、いつでも観られるようにHDに入れっぱなしの私は、今回は観るつもりはなかったんですが、チャンネル・ザッピング中に思わず手が止まり、結局最後まで観てしまいました。
良い映画は何度観てもイイ!
「ちょっとだけ」のつもりが、「やめられない止まらない」なのです。


物語は、第二次大戦中の広島が舞台。
広島市から呉市に嫁にいった「すず」を主人公に、戦中を精一杯生きる人々の日常を描く。


戦争を描く物語というと、大抵「悲惨さ」を訴えるものばかり。
たしかに戦争は悲しいことばかり、繰り返してはいけない負の歴史。
それでも、その時代を生きる人達にも「日常」はあった。そんな当たり前のことを思い出させてくれる。
「戦争映画は悲しくて嫌い」。そんな人にこそ観てもらいたい作品。
もちろん悲しいことも起こりますが・・・。戦争なんで。
それでも、いつも前向きなすずさんに救われます。

流石NHK。すずさん達のその後が描かれるエンドロールまできっちり放送してくれました。

あれっ!?何か足りなくないですか?

HDに残してあるCS放送版で確認。
やっぱり「エンドロール」の後がカットされてるぅ!

ここからはちょっとだけネタバレになります。なるかな?
宜しければお進み下さい。

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クラウドファンディングで製作資金を集めた本作。
エンドレールの後に、「クラウドファンディングで支援してくださった皆様」の名前が流れるんですが、一緒に紙芝居みたいな絵が流れます。
そこで、あの「座敷童」の正体がわかる仕掛けになっているのです。
勘の良い人なら、本編を見ただけでも分かってしまうと思うんですが、「座敷童」のそれまでとその後を、すずさんのものと思われる手(右手)が紅入れを開け、紅を使って薬指で描いていきます。
最後まで観れば、ほっこりすること請け合い。そして最後の最後に・・・。

「ネタバレです」と言いながら、座敷童の正体までは書きません。
ネタバレ詐欺です。
それはやっぱり、皆さんの目で確かめて「なるほど!」と思っていただきたいので。


今回の放送、ノーカットといえばノーカットなんですが、大事な「おまけ」がカットされてしまった気がします。
今回、NHKの放送で初めて『この世界の片隅に』を観たという方は、ぜひエンドロールの後があるバージョンも観ていただきたい。
もう一度観ると、新しい発見があるかもよ。

12月公開予定の『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』 を待つという手もありますが。

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