『ミクロの決死圏』〜 「昭和」感満載!内なる宇宙への旅!

(Fantastic Voyage 1966年 アメリカ)
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物質を長時間ミクロ化させる技術を開発した科学者がアメリカに亡命するが、敵国のスパイに襲われ脳出血で意識不明に。
彼を救うためには体内から治療するしかないが、アメリカの技術ではミクロ化させておくのは1時間が精一杯だった。
果たして、治療チームは1時間以内に治療を終え無事に帰還することができるか?


まだ電卓も発売されていなかった時代、50年以上前の人間の想像力に敬服。
電卓がないので、本作の科学者は「計算尺」で計算してるらしい。
何か、真ん中がスライドする定規みたいなのを使ってる人がいましたが、あれがそうかな?さすがに、わたしも使い方知りません。

血管の中をミクロ化した潜航艇で進んで行くため、人体からは異物とみなされ、モンスターのような抗体に襲われる恐怖。
治療を終わらせ脱出しないと、元の大きさに戻ってしまうという1時間のタイムリミット。
加えて、潜航艇に乗ってる治療チームの中にスパイがいるかもしれないという密室サスペンスの要素。
宇宙を舞台にしたSFサスペンスなどでよく見る設定ではあるが、それを50年以上前に、しかも人体の中を舞台にしていることに驚き。
まさに、最も「身近な」未知の空間といったところか?特に当時は。


特撮の技術がまだまだ未熟だった時代。緊迫感を盛り上げるにはBGMも大事な要素。
本作には、逆にBGMがなくなることによって緊迫感が増すシーンがある。治療チームがミクロ化するシーンだ。
治療チームを潜航艇ごと段階的に小さくしていくこのシーン、BGMはおろかセリフもほとんどないので、作業にあたるスタッフの息づかいも聞こえてきそうで、見ているこちらも文字通り息を飲むシーンになっています。


このころはまだ初々しかったラクエル・ウェルチも、6年後には『カンサス・シティの爆弾娘』になります。↓↓↓
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