yakkunの趣夫生活

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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』〜 溢れ出すタランティーノの”愛”

(Once Upon a Time in Hollywood 2019年 アメリカ PG-12)
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド オリジナル・サウンドトラック


10作で監督引退を宣言している、クエンティン・タランティーノ監督の第9回監督作品。
『イングロリアス・バスターズ』(2009)でブラッド・ピット、『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012)でレオナルド・ディカプリオ、それぞれタランティーノ作品に出演していた二人が夢の共演。
1969年のハリウッドを舞台に、落ち目になったかつてのスター俳優の姿を描く。


あらすじ

かつてはTV西部劇シリーズ『賞金稼ぎの掟』で人気を博したリック・ダルトンも、今は落ちぶれ、仕事は悪役のゲスト出演ばかり、そんな彼を公私ともに支えるのは、リックのスタントマンを務める、親友のクリフ・ブースであった。
そんなリック・ダルトンの家の隣に、ロマン・ポランスキー監督と新進女優シャロン・テート夫妻が引っ越してきた。

感想

それにしても、ブラピとディカプリオ、二人の発するオーラというのか、画面に持たせる力というのか、まさに大スターの迫力と言ったところだろうか。
パソコンの画面で、二人が写っている画像、更には予告編で動いているところも観ていたのに、実際にスクリーン上で共演している姿を目の当たりにすると、その興奮度が全然違った。
二人が車で街を流すバックショットだけでも、ずっと見ていたい気持ちになる。

途中、ディカプリオ演じるリック・ダルトンが、「スティーブ・マックイーンの代わりに『大脱走』に出ていたかもしれない」という会話をしているシーンで、実際にそうなっていたらという感じで、本物の『大脱走』の映像にディカプリオを合成して再現して見せており、これはこれで興奮度が高いのだが、当時『大脱走』や『荒野の七人』などの大スターの夢の共演をリアルタイムで観た男達(女性も?)は、今の自分のような感情を味わっていたのだろうか?と想像してしまいました。

もしかしたらタランティーノも、60年代のハリウッドのみならず、その「雰囲気」までも再現する為の、このキャスティングだったのだろうか?


そしていつものことながら、サントラの選曲が秀逸!
知ってる曲も知らない曲もありましたが、やはり音楽は、その時代の雰囲気を表現するのに重要なアイテムですよね。

サイモン&ガーファンクルの『ミセス・ロビンソン』のイントロが流れて、「おっ!知ってる曲来たーっ!」って思ったら、歌が始まる瞬間に止められた時には、ちょっと悪意を感じましたけど。(笑)


先述の『大脱走』の他にも、シャロン・テートが出演した『サイレンサー/破壊部隊』など、当時の作品の実際の映像の他にも、架空の俳優リック・ダルトンの架空の出演作品も、劇中劇として多数登場するのだが、どれも全編観てみたくなるクオリティ。
『グラインドハウス』のフェイク予告編から『マチェーテ』が生まれた様に、実際の作品として作って欲しいです。もちろん、「リック・ダルトン」主演で!

『賞金稼ぎの掟』に関しては、タランティーノが実現を希望していて、実際に脚本も何本分か用意している様なので、是非実現して欲しいです。


最初から最後まで全編を通して感じるのは、タランティーノ監督の、映画・テレビ、そして63年生まれの監督が幼少期を過ごした「60年代」というものへの愛情である。
好きなものを、好きなように表現していながら、多くの人々を楽しませる彼の才能を、本当に羨ましく思う。

わたしに彼の真似が出来るはずもないので、このブログを通して、わたしの「映画に対する愛」を少しでも表現できるように努力することにしよう。

こんな人にオススメ

映画を愛する人全て。特に映画の舞台になった1970年前後の映画が好きな人には是非観てもらいたい。
わたしは70年代から80年代ぐらいの映画が一番好きなんですが、この映画が醸し出す「当時の空気感」には、ドップリと気持ちよく浸ることができました。

最後に

よく『ニュー・シネマ・パラダイス』が、「映画好きには、たまらない映画」などと形容され、映画への愛に溢れた映画と言われる様に、本作は、タランティーノ流『ニュー・シネマ・パラダイス』であると言えると思います。
まあ、彼の作品はどれも「あの頃の映画への愛」に溢れかえってますけどね。

今回は、ネタバレを極力避けた感想になりましたが、今後何度かの再鑑賞を重ね、いつか改めてネタバレ全開の感想を書いてみたいと思ってます。


ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド オリジナル・サウンドトラック

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド オリジナル・サウンドトラック