『パパVS新しいパパ』シリーズのショーン・アンダース監督が、自身が養子を迎えた際の経験をもとに映画化。
主演は『パパVS新しいパパ』シリーズでもショーン・アンダースとコンビを組んだマーク・ウォールバーグ。
共演に『ネイバーズ』シリーズ、『SPY/スパイ』のローズ・バーン。『トランスフォーマー/最後の騎士王』、『ボーダーライン: ソルジャーズ・デイ』のイザベラ・モナー(現イザベラ・メルセード)。『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』『ドリーム』のオクタヴィア・スペンサーなど。
あらすじ
子供を作らないまま40歳を過ぎたピートと妻のエリー。
ピートの「5歳の子を養子にして36歳で生まれた事にしよう」と言った冗談から、何気なく里親機関のサイトを見たエリーは養子を迎えることを本気で考え始め、二人は説明会に参加する事に。
感想
「家族」をテーマにした映画と言えば、『母なる証明』、『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督や、『そして父になる』『万引き家族』の是枝裕和監督が世界中で評価され話題になっておりますが、アメリカにも「家族の形」について描く監督がいました。
本作の監督であるショーン・アンダースは、前作『パパVS新しいパパ』と『パパVS新しいパパ2』では実父と継父の確執をドタバタとしたコメディで描き、そこそこのヒットはしたが、評価的にはイマイチの結果に。
日本では劇場未公開となってしまいましたが、気軽に観られるコメディ映画として「そんなに悪くない」というのが個人的な感想でした。
今作では、『パパVS新しいパパ』で「新しいパパ」コリン・ファレルと争うワイルドな実父を演じたマーク・ウォールバーグを主演に迎え、家族の絆についての物語を得意のコメディ・タッチで描き、笑って泣ける傑作を生み出した。
今回も、日本では劇場未公開となってしまったのは非常にもったいない気がします。
ネット配信用の映画が映画賞の対象となる現在では、そのような考え方は古いのかもしれませんが。
実際の養子縁組にはもっと色々な問題があるだろうし、美談ばかりではないと思いますが、監督自身が3人の養子を迎えた実体験を元にしているだけあり、その苦労の片鱗を見ることは出来ると思います。
何よりもエンタテインメント作品として2時間楽しめただけで、映画としては満点でしょう。
主人公夫妻と共に、里親講習に参加するメンバーたちも、子供が出来ない夫婦以外にも、ゲイ・カップルや映画『しあわせの隠れ場所』に憧れ(本人は否定してますが)スポーツ選手のシングル・マザーになろうとする女性など、面白キャラクターがいっぱい。
参加者を指導するソーシャル・ワーカーの二人も漫才コンビみたいで面白い。
『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』『ドリーム』のオクタヴィア・スペンサーが、今作でもイイ味出してます。
エンディングで流れるイザベラ・モナーの『I'll Stay』も良いけど、やっぱりクライマックスで流れるスターシップの『愛はとまらない(Nothing's Gonna Stop Us Now)』が一番アガります。
愛も止まらないけど、涙も止まらない!
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