yakkunの趣夫生活

人生で大切なことは、全て映画が教えてくれた。

『GODZILLA ゴジラ』〜 ツッコんだら負けヨ。

(GODZILLA 2014年 アメリカ)
GODZILLA ゴジラ(字幕版)



バックに富士山があった方が「日本」だって事が伝わりやすいんだろうけど、流石に、いつ活動再開するか分からない休火山の側に原子力発電所は建てないでしょう。


そもそも「JANJIRA」って何処の国の地名よ?って思ってウィキペディア見たら、「雀路羅」って暴走族みたいな漢字が充てられて笑った。


最初は「Japan Nuclear ホニャララ」の頭文字かと思いましたが、やっぱり地名でした。


きっとあそこは「日本」ではなくて、フィリピンと地下トンネルで繋がった「ジャパン」という名のファンタジー・ワールド。


だってそこは、我らが怪獣王「ゴジラ」がいる世界なんだもん!




悪名高い1998年のローランド・エメリッヒ版『GODZILLA』。


あれはあれで面白い怪獣映画ではあったんだけど、あのモンスターは我々の知っている「ゴジラ」ではなくて「GODZILLA」という名のデッカいティラノザウルスもどきだった。


そういう意味では本作のゴジラは明らかにゴジラだし、ケン・ワタナベさんがGOZILLAを「ガッジラ」ではなくて「ゴジラ」と発音しているところが最高すぎる。


しかも、ケン・ワタナベさん演じる博士の名前が芹沢猪四郎って、1954年の初代『ゴジラ』の登場人物である芹沢大介と、監督の本多猪四郎さんから取ってますよね。


本作はオリジナル『ゴジラ』に対するリスペクトが感じられます。


1954年の『ゴジラ』第1作をまだご覧になってない方は、是非観てみて下さい。


敗戦後10年足らずであの映画を作ったのかと思うと、その「思い」と「パワー」に圧倒されます。




そんな怪獣映画の意志が受け継がれた本作。


オープニングクレジットで、海面から背ビレをチラ見せするゴジラと、過去にアメリカが繰り返してきた水爆実験の映像が交互に映し出され、実はあれは実験ではなくゴジラを退治しようとしていたのだという無茶な設定。


そんなに以前から発見されていたのなら、一般人にも目撃されていても不思議はなさそうだが、その巨体を巧みに隠していたゴジラの能力に感心させられる。


そして、冒頭に書いた「JAPAN」という国の「JANJIRA」という都市にある原子力発電所が謎の揺れによって完全に崩壊するのだが、それを近くで目撃する小学生や発電所で働くその子の父親は無事に生還する。


どうやら、この世界の原子力は我々の世界のものよりも安全らしい。


いや、本作の終盤や、映画『エージェント・ライアン』での核爆発の描かれ方、あのインディアナ・ジョーンズ氏が冷蔵庫で核爆発から身を守ったことから考えると、アメリカは安全な「核」を開発しているのかもしれない。


ぜひ、日本にも伝授して頂きたい。




時はたち2014年。


完全倒壊から15年経った雀路羅の原発跡地は放射能汚染を理由に街ごと封鎖されているのだが、実は既に汚染は浄化されており原発跡には謎の地震の原因となった巨大生物の繭が!


実はこのMUTO(ムートー)と呼ばれる巨大生物、15年前、フィリピンからはるば放射能の匂いを追ってJAPANまで来たらしいのだが、わざわざ地中を掘り進んで来たということは、幼虫の時は土の中にいて、放射能を餌に15年間繭で過ごした後、成虫になったという理解で良いのかな?


放射能を食べてくれるのなら、MUTOが本当に居たら地球上から核を根絶してくれるのではないだろうか?


それはちょっと魅力。



途中で原子力潜水艦を襲ったりしながら西へ向かうMUTOの先には、都合よくアメリカの放射能廃棄物処理場に保管されていたもう一つのMUTOの繭が!


2体のMUTOに加えゴジラもアメリカに集結しそうな雰囲気を感じ取りアメリカ軍が右往左往する中、只一人、ゴジラが人類を救ってくれると信じて疑わないケン・ワタナベ。


果たしてケン・ワタナベの願いはゴジラに通じるのか?


それはみなさんの想像通りとだけ言っておきましょう。




そんな怪獣王ゴジラの強さを満喫できる本作を、是非ご覧ください。


アメリカ兵のライフル弾なんて、井上小公造の豆鉄砲ほども効きやしないぜ!



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