おじさん、なにしてるの〜?
”映画”を観てるんだよ
”映画”って何〜?
”う〜ん・・・。
”映画”が何かを説明するのは難しいから、これから一緒に色々な映画を観ていこうか
わぁ。なんか面白そう
よくわかんないけど、まるちゃんも〜!
じゃぁ、今回の映画はこれ!
『アルゴ探検隊の大冒険』
(Jason and the Argonauts 1963年 イギリス・アメリカ)
あらすじ
原作はギリシャ神話。
王である父を殺されながらも生き延び逞しく成長したジェイソン(ギリシャ語ではイアソン)は、王国を取り戻すために国を繁栄させると言われる神の贈り物「黄金の羊の毛皮を探す旅に出ることに。
危険な船旅を成功させるために国中から猛者達を集めたジェイソンは、造船職人アルゴスが造った船”アルゴ号”で海へと出るのだが、その中には父を殺したペリアスの息子アカスタスの姿もあった。
はなちゃん、まるちゃん、どうだった?
数々のピンチを乗り越えながら冒険するのも楽しかったし、何よりハッピー・エンドで終わるのが良かった!
うんうん
あと大きな像が動いたり、色々なモンスターが出てくるところも面白かった!
そうだね、「お話が面白い」ことも「視覚的に楽しめる」ことも、面白い映画の条件だね
このお話の原作は「ギリシャ神話」と言って外国の昔話みたいなものなんだけど、ギリシャ神話に登場する神様たちって失敗したり嫉妬したり、妙に人間臭いところが好きなんだ
へ〜
この映画の序盤で、主人公のジェイソンが連れていかれたところにいた白装束の大きい人(?)達、彼らが「神様」だね
あっ、覚えてるヨ
そこで主役の人が神様の手助けを断るところ、カッコ良かった〜
ジェイソンの”男気”を感じるよね
それでも女神ヘラがジェイソンを助ける事を申し出て、「5回だけ」って条件で手助けOKになる
神様の助けがあったらなんでも出来ちゃいそうだけど、回数制限があるってところが物語を盛り上げるよね
確かに〜!
助けてもらうの?もらわないの?
でも5回使い切ったら、もう助けてもらえないよ!ってドキドキした
航海中に水と食料がなくなりそうになって、ヘラの助言を使ってブロンズ島ってところに行った時、ヘラクレスって奴が「水と食料以外持ち出すな」って言われてたのに宝物に手を出しちゃうことで巨像が襲って来て大ピンチになっちゃうでしょ
結局、そのせいで女神様の助言を使い切ることになっちゃって、「ヘラクレスなにやってんの!?」って思っちゃった
ハハハっ
でも、「ヘラクレス」はとても有名なキャラクターで、彼が主役の映画もたくさん作られてるんだよ
え〜?
そうなの〜?
ブロンズ島での一件でヘラクレスは隊を去ることになってしまうけど、その理由が巨像タロスを倒した時に下敷きになってしまった仲間ハイラスの生存を信じて「彼が見つかるまで島を離れない」ってところが泣かせるよね
そのハイラスがアルゴ隊に加わる時に、力じゃヘラクレスに敵わないから知恵でヘラクレスに勝つことで認められるじゃない?
だから、後で「ヘラクレスのパワーとハイラスの頭脳でピンチを乗り越える」って展開があるのかと思って期待してたのに・・・
そうだね
せっかく色々なキャラクターが登場してくるから、もっとそれぞれの個性を活かした展開があっても良かったかもね
でも、たくさん出てくるモンスターたちはどれも個性的だったよ
まるちゃんは、そっちにも興味があったんだっけね。
さっきも話に出た巨像タロスの他にも、コウモリの翼を持った悪魔のような容姿の怪鳥ハーピー、黄金の羊毛を守る7つ首の竜のような怪物ハイドラ、そしてそのハイドラの歯から生まれた7人の骸骨剣士と、何度観てもゾクゾクワクワクするモンスターばかり。
おじさんが子供の頃に初めて観た時は大興奮だったよ!
今でもかなり興奮してますけど・・・
この映画が作られた頃はまだCGIなんてなかったから、ミニチュア人形をちょっとづつ動かして一コマ一コマ撮影する「ストップモーション・アニメ」っていう技術で撮影されているんだ。
しかも、本作でストップモーション・アニメを担当しているのは、巨匠レイ・ハリーハウゼン。
『シンバッド七回目の航海』(1958)や『SF巨大生物の島』(1961)などに続き、本作でもその手腕を遺憾なく発揮していて、ハイドラの7つの首が別々に動いたり、7人の骸骨剣士も勿論それぞれ違う動きをするし、どれだけの手間が掛かってるのって感じ。
うんうん
別にCGIを使った視覚効果が手軽だと思ってる訳ではないけど、ストップモーション・アニメの手作り感とか作り手の苦労が伝わってくる気がして、おじさんは勝手に感動してしまうわけですよ
はあ・・・
どんな映画だってみんな一生懸命作ってるとは思うし、CGIにはCGIの大変さがあるのは分かるんだけど、CGはどこか嘘っぽく感じちゃって、その点ミニチュアはリアルな存在感を感じるんだよねぇ
なんかちょっと面倒くさくなって来た・・・
まるちゃんも・・・
はなちゃん、まるちゃん、おじさんのバカが感染る前にご飯食べて寝なさい
あっ、ママだ!
は〜い
おじさんだってCGの進化で映画が進化したことも理解しているし、CGを使った映画で大好きなモノもいっぱいあるけど、やっぱり昔の「手作り」の映画の方が作り手の情熱が感じられて・・・
あれ〜、誰もいな〜い?