yakkunの趣夫生活

人生で大切なことは、全て映画が教えてくれた。

『SF/ボディ・スナッチャー』〜 あなたの隣の人は大丈夫?

(Invasion of the Body Snachers 1978年 アメリカ)
SF/ボディ・スナッチャー -HDリマスター版- [Blu-ray]



宇宙から飛来した何かが雨のように降り注ぎ、見たこともない花が咲く。
衛生局で働くマシューは同僚のエリザベスから、彼女の恋人が別人のようになってしまったと相談を受けるが、思い過ごしだろうとなだめる。
ところが、実は街中で同じようなことが起こっていた。


’56年、『ダーティ・ハリー』のドン・シーゲル監督で映画化された『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』のリメイク。
オリジナル版がショック映画とするならば、リメイク版はホラー映画に近い味付けがされているように感じました。
宇宙からの生物に肉体を乗っ取られてしまった街の人たちが、暗闇の中マシューたちを追いかけるシーンや、彼らに紛れてマシューたちが気づかれないように移動するシーン、そして出来掛けの複製人間をマシューが叩き壊すシーンも、マシューの腕の中でエリザベスが朽ちていくシーンも、まるでゾンビ映画を観ているようだった。


ホラー映画も好物なので後半の『ゾンビ』的展開も好きだが、個人的には、ジリジリと追い詰められていくような前半の演出も好き。
周りに危機を訴えても証拠が消えており信じてもらえない苛立ち、誰が本物で誰が偽物なのか見た目では分からない不安感は観ている側も主人公たちと同じ気持ちにさせられる。
そしてフロントガラスが割れたままの車で街を移動するシーンでは、ガラスのヒビが蜘蛛の巣のように見え、「もう捕まえたぞ!逃げ道はないぞ!」と言われているようである。
無音のエンドロールも、恐怖の余韻がスゴイ。


序盤で主人公の車の前に飛び出し警告を発する男の役でオリジナル版の主演俳優ケヴィン・マッカーシーが、終盤に主人公たちを乗せるタクシーの運転手役でオリジナル版の監督ドン・シーゲルが、それぞれカメオ出演している。

SF/ボディ・スナッチャー -HDリマスター版- [Blu-ray]

SF/ボディ・スナッチャー -HDリマスター版- [Blu-ray]