yakkunの趣夫生活

人生で大切なことは、全て映画が教えてくれた。

劇場鑑賞

『コーダ あいのうた』〜 泣ける、家族愛の物語

(CODA 2021年 アメリカ PG-12) Emilia Jonesタイトルのコーダ(CODA)とは、Children Of Deaf Adultsの略で、聴覚障害の親を持つ子供たちのこと。 本作の主人公である高校生のルビーは、両親、兄と共に暮らす4人家族だが、ルビー以外は皆耳に障害を持って…

『ハウス・オブ・グッチ』〜 リドリー・スコットの魔法にかけられて

(House of Gucci 2021年 アメリカ PG-12) 色々な意味で衝撃的な作品だった。 まず、ブランド物に全く興味のない私でも知っているあの”GUCCI”の歴史に、あんな事件があったのかということ。 歴史的事実の映画なので、各メディアとも当然のように「あの暗殺…

『クライ・マッチョ』〜 イーストウッドの「忘れ物」

(Cry Macho 2021年 アメリカ) わたしが大好きなタイプの映画。 特にこれといった事件が起こらない。 男同士の友情にも似た師弟愛。 しかもロードムービー。 アメリカで公開された際は、「何もないシーンが続き、ひたすら何もない」と酷評した批評家もいた…

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』〜 鑑賞前に何を観る?問題

(Spider-Man: No Way Home 2021年 アメリカ) MJ控えめに言って傑作! 今まで、スパイダーマンの映画作品の中ではサム・ライミ版の『スパイダーマン』(2002)が1番のお気に入りでしたが、今回「更新したかも」ってぐらい好きです。 いろいろな事情により、…

映画『マトリックス リザレクションズ』〜 新たな夢を見させてくれる。

(The Matrix Resurrections 2021年 アメリカ) 予想通り激しく賛否が分かれる結果となっておりますが、個人的には絶賛とまでは行かないまでも、まあまあ満足の行く作品でありました。 むしろ、「今更『マトリックス』の続編?」と、ハードルが下がった状態…

映画『ラストナイト・イン・ソーホー』〜 わたしが本作を好き過ぎる5つの理由(ネタバレなし)

(Last Night In Soho 2021年 イギリス R-15) 焦らされると期待が膨らむ。 度重なる公開延期で期待度をMAXに膨らましていた私ですが、そんな上がりまくったハードルを本作は軽々と飛び越えてくれました。 以下、わたしが本作を大好きになってしまった理由を…

『ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結』〜 サメちゃんとセバスチャン

(The Suicide Squad 2021年 アメリカ R-15) たった10年の減刑を餌に寄せ集められた、刑務所に収監中の悪党たちが命懸けの極秘ミッションに挑む。 鑑賞前に知っておくべき事はコレだけで充分。 私は、序盤のあらすじも言いたくない。 できるだけ情報を入れ…

『ブラック・ウィドウ』〜 マーベル初心者でも大丈夫。単独作品として楽しめる、女性スパイ・アクション映画。

(Black Widow 2021年 アメリカ) マーベル・シネマティック・ユニバース第24弾。 2010年の『アイアンマン2』での初登場以来、10年以上アベンジャーズのメンバーとして活躍してきた”ブラック・ウィドウ”初の単独映画。 と聞くと、「今まで観てないし」とか…

『ゴジラvsコング』〜 『ゴジラ』第三弾と言うよりは『コング』第二弾

(Godzilla vs. Kong 2021年 アメリカ) 前作『キングコング:髑髏島の巨神』(以下、前作)から約50年、すくすく育ったコングは更に巨大に。 前作の時は、ゴジラと闘うにはちょっとどうだろう?って感じのサイズ感でしたが、かなり立派に成長しました。 寝起…

『ワンダーウーマン 1984』〜 愛だろ、愛!

(Wonder Woman 1984 2020年 アメリカ) 随分と久しぶりの投稿となりましたが、再開1回目を飾るのは待ちに待った『ワンダーウーマン 1984』。2017年公開の前作に引き続きガル・ガドットが主演、パティ・ジェンキンスが監督を務める。今作でヴィランを演じる…

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』〜 MADな世界の歩き方

(Mad Max: Fury Road 2015年 オーストラリア・アメリカ R-15) いよいよ『マッドマックス 怒りのデス・ロード』が、地上波初放送! 基本的には「追いかけっこ」、「行って帰る」だけの単純なストーリーの中に隠された複雑な人間ドラマを、わたしなりの解釈…

『ボヘミアン・ラプソディ』〜 最高なバンドの最高な映画

(Bohemian Rhapsody 2018年 イギリス・アメリカ) 9月5日はフレディ・マーキュリーの誕生日。という訳で、『ボヘミアン・ラプソディ』。 ラミ・マレック、 グウィリム・リー、 ベン・ハーディ、 ジョゼフ・マゼロの4人が見事にクイーンを再現。監督はブラ…

『透明人間』〜 見えない恐怖と信じてもらえない絶望感

(The Invisible Man 2020年 アメリカ・オーストラリア PG-12) 『ソウ』シリーズ、『インシディアス』シリーズの脚本家として知られるリー・ワネルが監督し、H・G・ウェルズの同名小説を原作とし1933年に映画化された『透明人間』を現代風にアレンジしリブ…

『ランボー ラスト・ブラッド』〜 ただ静かに暮らしたいだけなのに

(Rambo: Last Blood 2019年 アメリカ R-15+) 『ロッキー』と並ぶシルベスター・スタローンの代名詞的シリーズ。11年ぶりの第5作目にして完結篇。スタローンは脚本も共同執筆。監督を務めるのは、メル・ギブソン主演『キック・オーバー』のエイドリアン・…

『デッド・ドント・ダイ』〜 シュールでユルいゾンビ・コメディ。だがメッセージはストレート。

(The Dead Don't Die 2019年 アメリカ R-15) 『ストレンジャー・ザン・パラダイス』、『ミステリー・トレイン』、『パターソン』などのジム・ジャームッシュ監督によるホラー・コメディ。主演は、ジム・ジャームッシュの作品に出演するには4度目となるビ…

『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』〜 ダークなゴッサム・シティを極彩色に染め上げる

(Birds of Prey (and the Fantabulous Emancipation of One Harley Quinn) 2020年 アメリカ PG12) 2016年の『スーサイド・スクワッド』に於いて、唯一と言っても良い輝きを放っていたハーレイ・クイン。そんなハーレイを主人公に、女性スーパーヒーロー・…

『1917 命をかけた伝令』〜 圧倒的没入感と臨場感、そして緊迫感

(1917 2019年 イギリス・アメリカ) 007シリーズ『スカイフォール』『スペクター』のサム・メンデス監督が、第一次対戦中に伝令を務めていた自身の祖父から聞いた話を元に映画化。主演はイギリスの若手俳優、ジョージ・マッケイとディーン=チャールズ・チ…

『ジョジョ・ラビット』〜 靴紐を結べるようになり、少年は大人に

(Jojo Rabbit 2019年 アメリカ) 『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』『マイティ・ソー バトルロイヤル』のタイカ・ワイティティ監督による、第二次世界大戦中のドイツを舞台にしたコメディ映画。主人公の少年ジョジョを演じるのは、新人のローマン・グ…

『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』〜 コメディなのかな?

(Knives Out 2019年 アメリカ) 『LOOPER/ルーパー』『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のライアン・ジョンソン監督が製作・脚本も兼ね、『007』シリーズのダニエル・クレイグ、『ブレード・ランナー 2049』のアナ・デ・アルマス、『キャプテン・…

『フォードvsフェラーリ』〜イイ意味で熱苦しい「男」の映画。イイ意味で。

(Ford v Ferrari 2019年 アメリカ) 1960年代、ル・マン24時間耐久レースで連覇を続けるイタリアの名門フェラーリの牙城に挑んだ二人の男の物語。元レーサーのカー・デザイナー、キャロル・シェルビー役にマット・デイモン。シェルビーにレースを託される…

『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』(ネタバレあり)〜 どちらがお好み?

(2019年 日本) 『マッド・マックス 怒りのデス・ロード ブラック&クローム・エディション』然り、『ロード・オブ・ザ・リング スペシャル・エクステンデッド・エディション』然り、高評価だった映画の特別バージョンはオリジナルよりも更に評価が上がるも…

『パラサイト 半地下の家族』〜 強烈。

( 기생충:Parasite 2019年 韓国 PG-12) 『殺人の追憶』『グエムル-漢江の怪物-』『母なる証明』と、傑作を生み続ける韓国のポン・ジュノ監督作。カンヌ映画祭で、韓国作品初となるパルム・ドールを受賞。主演は『殺人の追憶』『グエムル-漢江の怪物-』『…

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』〜 そして「オリジナル」は神話になった

(Star Wars: The Rise Of Skywalker 2019年 アメリカ) 遂に終わった。40年間観続けてきた物語が終わってしまった。「スカイウォーカー・サーガ」は終わり、その精神が受け継がれるという綺麗なエンディングであった。世間では色々言われている(この時点で…

『ジュマンジ/ネクスト・レベル』〜 ワクワクが止まらねぇ〜!

(Jumanji: The Next Level 2019年 アメリカ) 2017年に公開され、世界中で予想外の大ヒットを記録した『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』の続編。監督は、前作から引き続きジェイク・カスダンが務める。出演者も、ドウェイン・ジョンソン、ジャッ…

『ターミネーター:ニュー・フェイト』〜 「続き」という名の「パラレル・ワールド」(ネタバレなし)

(Terminator: Dark Fate 2019年 アメリカ PG12) シリーズの生みの親ジェームス・キャメロンが、自分が関わらなかった『3』『4』『新起動/ジェニシス』をなかったことにしてシリーズに復帰。『2』の正当な続編として製作。サラ・コナー役のリンダ・ハミ…

『IT/イット THE END ”それ”が見えたら、終わり。』〜 友情パワーで恐怖に打ち克て!(ネタバレなし)

(IT Chapter Two 2019年 アメリカ R15+) 2017年に大ヒットし、ホラー映画史上最高の興行収入を記録した『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』の後編。1998年の田舎町デリーを舞台に、ピエロ姿の怪人ペニーワイズと死闘を繰り広げた7人の少年少女「ル…

『ジョーカー』(ネタバレ)〜 狂っているのは彼か?我々か?   

(Joker 2019年 アメリカ R15+) 『バットマン』シリーズ史上、最強最悪の悪役「ジョーカー」誕生の物語。 出演はホアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロなど。 監督は『ハング・オーバー』シリーズのトッド・フィリップス。 第76回ヴェネツィア国際…

『アド・アストラ』〜 壮大な宇宙を舞台にした、ミニマムな人間ドラマ(ほぼネタバレなし)

(Ad Astra 2019年 アメリカ) 『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』で、ジャングルを舞台に伝説の古代都市の捜索に取り憑かれた男を描いたジェームズ・グレイ監督が、今作では、地球外生命体の探査に取り憑かれた男と、そんな父親の幻想を追いかける息子の…

『見えない目撃者』〜 感想(ほぼ)ネタバレなし 〜 突っ込みどころに「目を瞑れば」極上のサスペンス・エンタテインメント

(2019年 日本 R15+) 2011年の韓国映画『ブラインド』を元にした、2015年の中国映画『見えない目撃者』に続く、二度目のリメイク作。 視力を失った元警察官が巻き込まれる連続殺人事件を描く。 主演は吉岡里帆、共演に高杉真宙、大倉孝二、田口トモロヲな…

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』〜 溢れ出すタランティーノの”愛”

(Once Upon a Time in Hollywood 2019年 アメリカ PG-12) 10作で監督引退を宣言している、クエンティン・タランティーノ監督の第9回監督作品。 『イングロリアス・バスターズ』(2009)でブラッド・ピット、『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012)でレオナ…