2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『ザ・ファイター』〜 才能を活かすも殺すもサポート次第

(The Fighter 2010年 アメリカ PG-12) 実在のプロボクサー、ミッキー・ウォードとディッキー・エクランド兄弟の物語。 かつては天才ボクサーだったディッキーも、今では薬に溺れ、自分の果たせなかった夢を弟のミッキーに託す。 なかなか試合に勝てなかっ…

『何がジェーンに起こったか?』〜 なぜ今まで観てなかったか?

(What Ever Happened to Baby Jane? 1962年 アメリカ) 映画を観続けて幾年月、数え切れない程の本数を観てるのに「えっ!?それ観てないの!?」っていう傑作・名作が何本もありまして。 まさに本作は、その中の一本。 子役として人気を博しワガママ放題の…

『クリミナル・タウン』〜 「サスペンス」の方が売れるの?

(November Criminals 2017年 アメリカ) ワシントンD.C.の高校生ケビンが何者かに殺害される。親友のアディソンは、警察がギャング同士の抗争で処理しようとしている事に納得がいかず、独自に事件について調べ始める。 アンセル・エルゴートとクロエ・グレ…

『バリー・シール/アメリカをはめた男』〜 その男、無茶しすぎにつき

(American Made 2017年 アメリカ) あらすじ 70年代アメリカ、若くして大手航空会社TWAの機長を務めるバリー・シールは、その腕前をCIAに見込まれ極秘偵察任務のパイロットとしてスカウトされる。危険地帯を低空飛行で通り抜け、アメリカと中米諸国…

『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』〜 みんな、これからが大変ですよって話。

(Bad Genius 2017年 タイ) 中学生から成績優秀だったリンは、特待奨学生として進学高校に編入する。そこで友達になったグレースを、試験中にカンニングで救ったことでグレースのボーイ・フレンドからカンニング・ビジネスの話を持ちかけられる。 私たち世…

追悼 ルトガー・ハウアー

Rutger Hauer (1944–2019) 彼を初めて見たのは、きっと大抵の人がそうであるように、私も『ブレードランナー』だった。 インパクトが凄すぎて、私の中では『ブレードランナー』と言えば「ハリソンフォードの」ではなく「ルトガーハウアーの」になっていた。 …

『カンサス・シティの爆弾娘』〜 町山さんの「良く分かる解説」

(Kansas City Bomber 1972年 アメリカ) 1年程前から、CSの洋画専門チャンネル ザ・シネマにおいて「町山智浩のVIDEO SHOP UFO」という番組がやっている。 毎月1本づつ(最初は確か6本まとめて)掘り出し物の映画をチョイスして、映画本編放送の前と後に…

『SF/ボディ・スナッチャー』〜 あなたの隣の人は大丈夫?

(Invasion of the Body Snachers 1978年 アメリカ) 宇宙から飛来した何かが雨のように降り注ぎ、見たこともない花が咲く。 衛生局で働くマシューは同僚のエリザベスから、彼女の恋人が別人のようになってしまったと相談を受けるが、思い過ごしだろうとなだ…

『クレイマー、クレイマー』〜 名子役、大成しない説

(Kramer vs. Kramer 1979年 アメリカ) クレイマーといっても文句をつけてく方のクレーマーの話ではありません。人の名前です。 原題は『Kramer vs. Kramer』。クレイマー対クレイマー、同じ名前の人の戦い、つまり父親と母親の親権争いの話です。 あらすじ…

『MEG ザ・モンスター』〜 既視感のデパート(良い意味で)

(The Meg 2018年 アメリカ・中国) ’75年公開にされたスティーブン・スピルバーグの大傑作『ジョーズ』以降様々な亜流を生み、『ロスト・バケーション』『海底47m』の様にシチュエーションを限定したアイデアものから、頭の数が増えたり、砂の中を泳い…

『コンプライアンス 服従の心理』〜 何でそ〜なるのかなっ?

(Compliance 2012年 アメリカ R-15) 金曜日のファストフード店、警察官のダニエルと名乗る男から電話が入り、店長のサンドラは従業員のベッキーに窃盗の容疑が掛かってると聞かされる。ベッキーは無罪を主張するが、サンドラはダニエルに指示されるままベ…

『SUNNY 強い気持ち・強い愛』〜 それぞれ違って、それぞれ良い

(2018年 日本) 奈美が入院中の母を見舞いに行くと、ある病室に「芹香」という見覚えのある名前が、それは90年代に青春を共にした仲良しグループ「SUNNY」のメンバーの名前だった。 20年ぶりの再会を喜んだのも束の間、芹香は癌で余命1ヶ月の宣告を受…

『冒険者たち』〜 男の浪漫

(Les Aventuriers 1967年 フランス) ハンサムなパイロットのマヌー、レーシングカーのエンジンの開発に取り組むローラン、歳は離れているが兄弟のように仲の良い二人のもとに若くて美しい前衛美術家の女性レティシアが現れ、別々の夢に向かいながらも三人…

『ラストサマー』〜 やっぱりLOVEが好き!

(I Know What You Did Last Summer 1997年 アメリカ) LOVEと言ってもラブストーリーの映画の話ではなくて、女優ジェニファー・ラブ・ヒューイットの話。 最近、ネット上で「劣化が激しい」などと叩かれておりますが、彼女ももう40歳で二児のママ、年齢を…

『search/サーチ』〜 まさにSNS時代のサスペンス映画

(Searching 2018年 アメリカ) 主人公デビット・キムは、妻パメラを癌で亡くしてから娘のマーゴットとの関係がぎごちない。 ある日、家に帰らず連絡も取れなくなってしまったマーゴットの行方を捜すため、デビットは彼女のPCにログイン、SNSのなかに手掛か…

『累-かさね-』〜 若手女優の演技合戦

(2018年 日本) 今は亡き大女優を母に持つ累(かさね)は、顔の大きな傷のため人前に出ることを嫌うが、実は抜群の演技力の持ち主。 一方、新人女優丹沢ニナは、美貌に恵まれながらも中々芽が出ずにいた。 かつて累の母に世話になっていたという羽生田は、…

『プリンセス・ブライド・ストーリー』〜 安心して観れるワクワクドキドキ

(The Princess Bride 1987年 アメリカ) 農場の若い娘キンポウゲ(バターカップ)は農夫の青年ウェスリーと恋に落ちる。 ウェスリーは結婚資金を稼ぐための旅に出るが、キンポウゲの元に彼が「誰も生きては返さない」海賊ロバーツに襲われたとの知らせが届…

『The Witch/魔女』〜 映画は見せ方(魅せ方)!

(The Witch:Part1 - The Subversion 2018年 韓国 R15+) 映画のレビュー・サイトやブログを見ていると、よく「どこかで見たような」とか「パクリ」といったフレーズを目にする。 しかし、何十年も前に「あらゆるサスペンスの手法はヒッチコックがやり尽くし…

『オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主』〜 映画の出来事が現実に?

(Odd Thomas 2013年 アメリカ) 大ヒット作家ディーン・クーンツの人気シリーズの第1作『オッド・トーマスの霊感』を、『ハムナプトラ』シリーズのスティーブン・ソマーズ監督が映画化。 主演は、『ターミネーター4』『スター・トレック』シリーズの、ア…

『ゴーストバスターズ』(2016) 〜 是非、自分の目で確かめて

(Ghostbusters 2016年 アメリカ) 80年代の大ヒットシリーズ『ゴーストバスターズ』の主人公たちを女性に変えたリブート版。 監督は『デンジャラス・バディ』『SPY/スパイ』のポール・フェイグ。 あらすじ 感想 こんな人にオススメ あらすじ コロンビア大…

『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』〜 人は見た目?

(Battle of the Sexes 2017年 米・英) 想像もしたこともないような斬新な物語で驚かせくれるのも映画ならば、今まで全く知らなかった衝撃の事実を教えてくれるのも映画の面白いところだと思います。まだ男性優位の風潮が色濃い’73年、男女それぞれの力を…

『愛しのロクサーヌ』〜 純情男の恋の道

(Roxanne 1987年 アメリカ) 『サタデー・ナイト・ライブ』出身のコメディアン、スティーブ・マーティンが脚本・制作も兼ねたロマンティク・コメディ。 ヒロイン役に『スプラッシュ』で人魚、『ブレード・ランナー』でレプリカントを演じたダリル・ハンナ。…