(Someone to Watch Over Me 1987年 アメリカ)
殺人現場を目撃してしまい、犯人に命を狙われる大富豪の女性クレア。
クレアの護衛に付く、妻子ある新米刑事マイク。やがて二人は、互いに惹かれあってしまう。
いろんな人のレビューを見てみると、あんまり評判良くないですね。
理由は大体「話が平凡、ありきたり」というもの。否定はしません。私もそう思います。上のあらすじ読んでも、そんな感じですよね。
でも、この映画の楽しみ方はそこじゃないのです。
なぜならこの作品の監督は、あの「映像作家」リドリー・スコットなのですから。
オープニングはニューヨークの夜景の空撮。ビルの谷間に流れる車のライト。まるで『ブレードランナー』の未来都市のよう。
バックに流れるのはスティングが歌うジャズ・ソング「Someone To Watch Over Me」
直後のマイクの刑事就任祝いの「庶民」のパーティーと、クレアが出席している「セレブ」のパーティーの対比。
この庶民とセレブの対比は、クレアと妻エリーの間で揺れ動くマイクの心の様に何度も行ったり来たりします。
薄暗い照明の下町の自宅と明るく天井の高いクレアの住む高級ホテル。
地味な服装で飾らないエリーといつも綺麗なドレスで着飾るクレア。
朝つけて出かけたペイズリーのネクタイを「派手すぎる」とクレアが買い換えたことを聞き、マイクの心の変化に気づいたエリーは化粧をして女性らしく着飾りマイクをレストランの夕食に誘うが・・・。
果たしてマイクはどっちに落ち着くのか?
でも邦題も良くないよね。『誰かに見られてる』って聞いたら、絶対サスペンスを期待するよね。
原題は主題歌と一緒「Someone To Watch Over Me」。「私を見守る誰か」って意味ですね。
歌の歌詞も「いつも私を見守ってくれる誰かが必要なの」って内容みたいです。
これはクレアの気持ちでもあるし、エリーの気持ちでもある。
映画では、オープニングではスティングが歌ってるけど、エンディングでは同じ歌をロバータ・フラックが歌っています。
最初に男性ボーカルで最後は女性ボーカルってことにも、きっと意味があるんだと思う。
まだ解読できてないけど。(笑)
色々書いてきましたが、はっきり言って贔屓目です。
リドリー・スコットが好きなので、彼の作品は面白いはずだと言うか、楽しみたいというか。
みなさんも、好きなアーティストの曲だったらヒットしてなくても「でも良い曲だよ」って言いたいでしょ。
決して「俺には、この映画の良さが分かるんだぜ」と言ってるわけではないので、誤解なさらぬようお願いします。
だって、2時間掛けて映画観て「あぁ、つまんなかった」じゃつまんないでしょ。
みんな、もっと映画を楽しみましょう。
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