(Cold Pursuit 2019年 アメリカ PG12)
2014年のノルウェー映画『ファイティング・ダディ 怒りの除雪車』をリーアム・ニーソン主演でリメイク。
監督はオリジナル版と同じくハンス・ペテル・モランドが務めた。
共演に『オペラ座の怪人』『ポセイドン』のエミー・ロッサム、『ワイルド・アット・ハート』『ジュラシック・パーク』『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のローラ・ダーンなど。
あらすじ
雪の街コロラド州のキーホーで除雪業を生業とするネルズ・コックスマンは、真面目で模範市民賞を受賞するほど。
ある日、一人息子の死の知らせが届き、死因はコカインの過剰摂取だと聞かされる。
息子がコカインをやるなど信じられないネルズは独自に調査をし、地元のギャングで麻薬王バイキングの一味に殺されたことを突き止め復讐を開始する。
感想
リメイク作品でありながら、内容があまりにも最近のリーアム・ニーソンの作品ぽくて、彼のために書かれた脚本家と錯覚してしまう。
ただし、いつもの「戦うお父さん」の派手さは控えめで、代わりにユーモアが散りばめられています。
犯罪小説の知識だけでギャングに立ち向かうリーアム・ニーソンに「そんなはず無いだろっ」とツッコミを入れずに受け入れてしまったわたしは、きっと映画の観過ぎです。
ジェームス・ボンドの様に、シリーズが長く続いたことによって役のイメージが付いてしまうことはあるが、全く違う映画に出てるのに演者にイメージに付いてしまうのも珍しい。
もしかしたら、リーアム・ニーソンをキャスティングしたこと自体がギャグだったのかも知れない。
下っ端を消されてコカインも失い、まさか一般人のおじさんの仕業とは考え付かないギャング達は、当然敵対する組織を疑い、やがてギャング同士の抗争に。って展開は、ちょっと『用心棒』っぽい。
この敵対組織ってのがネイティヴ・アメリカンで、彼らの会話のなかで「そんなのはインディアンにやらせて」ってのがあってドキッとするんだけど、本当にインド人がいるという・・・。w
本当にこんな小ネタみたいのがポロポロ出てきて、シリアスな復讐劇だと思って観始めたわたしは、途中どんなテンションで観ればいいのか迷ってしまいました。
あと、ギャングのボスの息子を誘拐してきたリーアム・ニーソンが、ベッドで読み聞かせる本がなくて、除雪車のカタログを読んで聞かせるところも面白かった。
こういうの好き。
人の死で笑うのは不謹慎だと思いながらも、登場人物が死ぬたびに本名と通称、そしてその人の宗教のシンボルが表示されて、直接的なシーンがなくても死んだのが分かるようになってるんだけど、ギャングのボスが死んだ時に彼の宗教がピースマーク(丸に鳩の足跡のあれ)になってて、マジ笑った。ブラック過ぎます。
そのネタでいうと、最後にもう一個あるんだけど、それは内緒。
もっとブラックです。引くぐらい。
"in order of appearance"(登場順)ってエンド・ロールはたまにあるけど、"in order of disappearance"(退場順)ってのは初めて見ました。
こんな人にオススメ
安定のリーアム・ニーソンのアクション作品。
『96時間』『フライト・ゲーム』『トレイン・ミッション』など、戦うリーアム・ニーソンが好きな方は必見です。
ちょっとセルフ・パロディ的な要素も入ってます。
こちらもオススメ
同じく家族の仇を討つために戦うおじさんの話。
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