(The Bridges of Madison County 1995年 アメリカ)
1992年に発売された同名小説の映画化。
アイオワ州マディソン郡を舞台に、平凡な主婦と、たまたま訪れてきたカメラマンとの4日間の恋を描く。
主演はクリント・イーストウッドとメリル・ストリープ。
イーストウッドは監督・制作も兼ねる。
あらすじ
母フランチェスカの葬儀の為に実家を訪れた兄マイケルと妹のキャロリン。
火葬するよう遺言を残した母に兄妹は戸惑うが、それ以上に驚いたのは母宛のラブレターを発見した時だった。
ふたりは、ラブレターの主の遺品と共に保管されていた母の手紙の指示に従い、母の残した三冊のノートを読み始める。
感想
不倫が良いとか悪いとか、道徳的にどうなんだとか、そういうのを抜きにして良く出来た映画です。
誰かのネタバレ感想を読まなくても、あらすじを知らなくても、おじさんとおばさんの不倫の話であることは最初から分かってるんだから、それに対して「気持ち悪い」という感想を持つ人は「観なきゃいいのに」と思ってしまいます。
ちょっと、ネット上でそんな感想を見掛けたもので。すみません、取り乱しました。
まず、何と言ってもメリル・ストリープをキャスティングした事がこの映画の成功に繋がっていると思う。
様々な女優さんが候補に上がるなか、監督のクリント・イーストウッドは最初からメリル・ストリープを推していたんだそうな。
イーストウッド先生、正解!
メリル・ストリープの日常に疲れた「普通の主婦」感。ファンの方には申し訳ないが、美人過ぎないのが丁度良い。
出会いから徐々に恋に落ちていき、そんな自分自信に戸惑う様子、彼からの電話に少女の様に喜ぶ表情。
素晴らしい表現力。
全てメリル・ストリープの演技力によるものなのか、それともクリント・イーストウッドの演出なのか?
クリント・イーストウッドはあまりNGを出さず、殆どが一発OKという話を聞くが、そんな話が信じられないぐらい繊細な、ちょっとした手の動きなどで表現するシーンが多く存在する。
極め付けは、ふたりの別れのシーン。
ふたりの恋が成就しない事は想像がつくと思うので、思い切って書かせていただきます。
セリフなしで、ふたりの表情だけで魅せる。
言葉を交わさない、ふたりの「会話」。
見ていて息が詰まります。
皆さんにもこの感動を味わって欲しいので、さすがに詳細は伏せますが、「このシーンを観るために、この映画を観たんだ」と思ってしまいました。
兄妹が母の残したノートを読む事で物語が進む、枠物語の形式を取ったのも正解。
ノートを読み進めるうちに変化していく兄妹の様子を挟み込む事で、エンディングが更に素晴らしいものになっています。
流石クリント・イーストウッド先生。
ただの恋愛映画ではなく、極上の人間ドラマにもなっておりました。
こんな人にオススメ
大人の恋愛映画にうっとりしたい人。これに尽きると思います。
メリル・ストリープの演技を楽しみたい、クリント・イーストウッドが撮った恋愛映画に興味がある、という理由でご覧いただいても満足頂けるのではないでしょうか。
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