(Beauty and the Beast 2017年 アメリカ)
フランスの民話を元にし、1991年に公開された同名アニメーション映画を実写化。
主演は『ハリー・ポッター』シリーズのエマ・ワトソン。
共演は『誘拐の掟』のダン・スティーヴンス、『ホビット』シリーズのルーク・エヴァンス、『ワンダとダイヤと優しいやつら』『ワイルド・ワイルド・ウエスト』のケヴィン・クライン、『アナと雪の女王』のオラフの声の人ジョシュ・ギャッド、『スター・ウォーズ』シリーズの「若き」オビ・ワン・ケノービ、ユアン・マクレガー、『ロード・オブ・ザ・リング』『ホビット』シリーズのガンダルフでおなじみイアン・マッケランなどなど。
あらすじ
フランスの田舎の小さな村で父親のモーリスと二人で暮らす美しい娘ベルは、読書と空想が大好きで周りの村人からは変わり者と見られていた。
ある日、オルゴールを売るために街に出かけたモーリスは森の中で道に迷ってしまう。
狼に追われ逃げ込んだ古城には、恐ろしい姿の野獣が住んでいた。
感想
わたしは、91年公開のアニメ版の『美女と野獣』が大好きで、DVDもサントラも繰り返し視聴しています。
なので、はじめから実写版がアニメ版を越えるとは思えないが、否定的な視点で観ることも、はたまた過度な期待をすることもないよう心掛けながら鑑賞開始。
結果、期待以上というか期待通りというのか、素晴らしい作品でした。
でもやっぱりアニメ版を越えることはありませんでした。わたし的には。
これは単に思い入れの問題で、決して実写版の出来が悪い訳ではございません。
その点について、若干のネタバレも含めながら、これから書いていきたいと思います。
注)この先、多少映画の内容に触れます。ご注意ください。
まず、実写版なので当然実際の役者さんが演じているわけですが、今回このキャスティングが絶妙だったことはプラス評価。
ベル役のエマ・ワトソンも、ガストン役のルーク・エヴァンスも、モーリス役のケヴィン・クラインも、ル・フウ役のジョシュ・ギャッドも、みんなキャラのイメージに合っていたと思います。
アニメ版のキャラのイメージに囚われずにキャスティングしたことが、逆に良かったのではないでしょうか。
ひとつ気になるとすれば、ガストンとルフウの設定でしょうか。
アニメ版のガストンは、ズル賢いけどどこか憎めない小悪党な感じが良かったんですけど、今回はモーリスを森に置き去りにして狼に喰わそうとするなど、ちょっと極悪。
で、そんなガストンにいつもくっ付いてるル・フウには、実はガストンに恋をしているという追加設定が。
この二つの変更は、最初はちょっと受け入れ難く、「無理にLGBT要素を入れて現代的にしなくても・・・」などと思って観ておりましたが、ラストのガストンの自業自得的転落死の際の「ちょっと可哀想」な感じが薄れ、そんなガストンと決別を決意するル・フウの感情への説得力が増す効果があったかなと思います。
男通しの友情よりも、恋愛感情の方が断ち切りやすいのかなという、個人的な思い。
次に、最近では何故か実写として括られるようになってしまった、コンピューター・グラフィックス。
このCGによって再現された、家具の姿に変えられて野獣に仕える人たちのリアルなこと。
すごい技術だなぁとは思うんですけど、リアル過ぎると言うか、かわいさが足りないと思います。
リアル過ぎて、クライマックスでお城に押し寄せた村人たちと戦うシーンは、人間が家具に襲われているようにしか見えなくて(実際そうなんですが)、ちょっぴりホラーです。
アニメ版のドタバタしたコミカルさが、なくなってしまったのは残念。
でもなんと言っても、アニメ版の素晴らしい楽曲がそのまま使われていたのは嬉しいかぎり。
『朝の風景』『強いぞガストン』『ひとりぼっちの晩餐会』『愛の芽生え』、名曲の数々、全部好きです。
新たに追加されていた曲も、アニメ版と同じくアラン・メンケンが作曲しているようで、特にモーリスと野獣のソロ曲は彼らの心情を表す、素晴らしいものになっていました。
以上、要するに実写版『美女と野獣』は大ヒットも納得の大変良く出来た傑作ではあるが、個人的にはアニメ版が大好きだというお話でした。
逆にアニメ版より実写版の方が好きだという人がいても何の異論もございません。
だって、アニメ版のベルより、エマ・ワトソンの方が可愛いもんね。
こんな人にオススメ
もう多くの方が観てるでしょうし、今更わたしがオススメする迄もないだろうとは思いますが、もしわたしのようにアニメ版が好き過ぎて鑑賞を躊躇している方がいるようでしたら、一度観ることをオススメします。
アラン・メンケンの新曲も良いし、エマ・ワトソンが可愛い。(しつこい)
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こちらもオススメ
ミュージカルではありませんが、こちらもいかにもディズニーっぽいファンタジー映画。
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『美女と野獣』と同じく、アラン・メンケンとハワード・アッシュマンの作詞作曲コンビが楽曲を担当した、ミュージカル・ホラー・コメディ。
キモ可愛くて、名曲揃いです。
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