yakkunの趣夫生活

人生で大切なことは、全て映画が教えてくれた。

『白い家の少女』〜 何故か善と悪について考える

(THE LITTLE GIRL WHO LIVES DOWN THE LANE 1976年 カナダ・フランス・アメリカ)

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1974年に出版された同名小説を、当時14歳のジョディ・フォスター主演で映画化。
マーティン・シーン共演。
1977年度サターンホラー映画賞受賞。

あらすじ

海を見下ろす丘の上に建っている白い一軒家。
そこには、ブロンドの美しい少女リンが住んでおり、母はすでに他界、詩人である父と暮らしていると言うが、誰が訪ねていっても父親は書斎にこもって仕事していたり、不在にしていたりで、会うことは出来なかった。

感想

不思議な余韻の残る映画である。観てる間も、不思議な感覚に襲われ、何だかモヤモヤしていた。
サターン賞を受賞したと聞いていたので、怖い映画なのかと思っていたが、それも違った。

冒頭から、もうジョディ・フォスター演じるリンは怪しさ満点、絶対に何か裏がある感じがプンプンなのである。
でも憎めないと言うか、悪い人間には見えない。
それは、まだ幼さの残るリンの可憐な美しさのせいばかりではない。

リンの住む家の大家ハレット夫人と、マーティン・シーン演じる彼女の息子フランクが、傍若無人な振る舞いでイライラさせてくる。
この二人のせいで、むしろリンを守ってやりたくなってしまうのである。

もうこいつらと言ったら、勝手に家に入ってくるし、ハレット夫人は大家風を吹かせてくるし、すごい嫌な奴で「絶対悪い奴でしょ!」って思っちゃう。

どこのサイトを見ても、「恐ろしい真実が」みたいに書いてあるのだが、真実を知ってもちっとも「恐ろしい」と思えなかったのは、わたしの中で、登場人物の善と悪がひっくり返ってしまったからだろうか?

それは制作サイドの意図したことなのか?わたしが受け止め方を間違えたのか?
原作を読めば謎は解けるのか?

映画としては、なかなか興味深い作品です。

全然違う話だけど、何故かクリント・イーストウッドの『パーフェクト・ワールド』を思い出しちゃいました。

こんな人にオススメ

同年ジョディ・フォスターは『タクシードライバー』でアカデミー助演女優賞にノミネートされ、同作と『ダウンタウン物語』で英国アカデミー賞の助演女優賞を受賞している。
「第1次黄金期」のジョディ・フォスターの演技にご興味のある方は是非ご覧ください。

こちらもオススメ

遡ること4年、バリバリ子役のジョディ・フォスターがラクエル・ウェルチの娘役でちょっとだけ出てます。て言うか写ってますってぐらいのレベルです。
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