(Nocturnal Animals 2016年 アメリカ PG12)
グッチやイヴ・サンローランのクリエイティブ・ディレクターも務めるファッション・デザイナー、トム・フォードの監督作品。
第73回ヴェネチア国際映画祭において審査員大賞を受賞。
出演はエイミー・アダムス、ジェイク・ジレンホール、マイケル・シャノン、アーロン・テイラー=ジョンソン、アーミー・ハマーなど。
あらすじ
結婚生活は冷え切り、満たされない生活を送るスーザンの元に、20年前に別れた夫エドワードから、彼の書いた小説が送られてくる。
『夜の獣たち(ノクターナル・アニマルズ)』と題されたその小説には、「スーザンに捧ぐ」と記されていた。
小説を読み始めたスーザンは、その暴力的な内容に衝撃を受け戸惑いながらも、以前には感じられなかったエドワードの才能を認めずにはいられないのだった。
感想
恥ずかしながら、わたしはそっちの方に全然疎くて、なんか聞いたことある名前だなぁ程度にしか感じてませんでした。
トム・フォードさん。
なんだか凄いデザイナーさんらしいですが、映画監督としても非凡な才能を発揮していらっしゃいます。
流石デザイナーさんだな、と思わせる画造りも随所に見られ、特に随所で「赤」が印象的に使われていました。
使い方が上手いのか?それとも、単に赤が印象に残る色なのか?
物語は、現在パート、過去パートに加え小説『夜の獣たち』のストーリーが劇中劇として描かれる。
スーザンとの別れに着想を得たというその小説の暴力的な内容に、スーザンは徐々に引き込まれていくわけだが、それは退屈な日常に刺激を求めているだけなのか、自ら手放してしまった元夫エドワードの才能への後悔なのか?
スーザンが小説を読み始めてからは、わたしも先が気になってしょうがない。
本筋そっちのけで、劇中劇にハマってしまいました。
むしろ、小説の内容で一本の映画にしちゃった方が良かったんじゃないの?って思うぐらい。
小説を読み終えるスーザンと一緒に、わたしにも訪れる読了感。
からの意外なラスト。
(特に「ドンデン返し」とかではないので、ネタバレには当たらないと思います。お許しください。)
思わず、「なるほど、そういうことだったのか!」と膝を打ってしまいました。
観終わってから改めて思えば、映画『ノクターナル・アニマルズ』があってこその、劇中劇『夜の獣たち』。
決して、その逆ではない。
もちろん、『夜の獣たち』が映画の中で重要な要素として存在していることは確か。
しかし、それは『ノクターナル・アニマルズ』の中に存在してこそ輝くのである。
現在、過去、劇中劇が巧みに交錯しながら進んで行くストーリー。
その構成の巧みさで、小説を読み進めるとともに変化していくスーザンの心情を、視聴者にも追体験させる。
そして迎えるエンディング。
この映画のラストに、あなたは何を思うでしょう?
きっと、わたしとは違う意見の人もいるでしょう。
あぁ、誰かと語り合いたい。
こんな人にオススメ
色々考えたんですが、ちょっと似た作品が思いつきませんでした。
わたしの感想で興味を持たれた方は是非ご覧になって、美しい映像と巧みな語り口に魅了されてください。
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