yakkunの趣夫生活

人生で大切なことは、全て映画が教えてくれた。

『ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結』〜 サメちゃんとセバスチャン

(The Suicide Squad 2021年 アメリカ R-15)
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たった10年の減刑を餌に寄せ集められた、刑務所に収監中の悪党たちが命懸けの極秘ミッションに挑む。


鑑賞前に知っておくべき事はコレだけで充分。


私は、序盤のあらすじも言いたくない。


できるだけ情報を入れずに映画館へ行って、「ジェームズ・ガン」ワールドを堪能して頂きたい。




なぜか失敗作の烙印を押されてしまった、デヴィッド・エアー監督の『スーサイド・スクワッド』(2016)。


レビューサイトでも賛否両論ありますが、もちろん私は大好き派。


「失敗」とされる原因は、当時のDC映画のユニバースに無理矢理組み込もうとした事に起因すると思います。


さぞ色々と制約のある中で作った監督は大変だったことでしょう。


とか思ってたら、デヴィッド・エアーが「公開版は僕の映画ではない」とか言い出して、彼が本当に作りたかった物が別にあるなら、それならそれも観てみたいと思うのがファン心理というものだが、私は公開版も好きなのだよ、本当に。


『ジャスティス・リーグ』の例もあるので、「デヴィッド・エアー・カット」の公開求む。





元々シリーズ化する予定だった『スーサイド・スクワッド』から、続投が予定されていたデヴィッド・エアー監督が去り、紆余曲折を経て、当時色々あってスケジュールの空いていたジェームズ・ガンが監督に決まった時はメチャメチャ嬉しかった。


『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)という楽しい映画を撮っていたってこともあるけど、何より私は彼の撮った『スーパー!』(2010)という”ヒーロー映画”が大好きだったから。


案の定、彼は前作の設定はそのままに、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の楽しさと『スーパー!』のブラックな笑いを融合した最高に面白い映画を作ってくれました。





ジェームズ・ガン監督作品なので「何が起きても驚かないぞ」と構えて観てたんですが、開始早々の”Hello,I'm Johnny Cash”には鳥肌が立ってしまいました。


刑務所のシーンなので、ジョニー・キャッシュの”Folsom Prison Blues”を流したんだろうけど、私の中ではジョニー・キャッシュと言えば『ウォーク・ザ・ライン』でホアキン・フェニックスが演じた役だし、ホアキンと言えば『ジョーカー』という図式が勝手に頭に浮かんでしまって、勝手に「おおぉっ!」と感動してしまいました。
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『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の時のように「お馴染みの曲のオンパレード」ではないが、その後もノリノリの曲がノリノリの映画を更にノリノリにしてくれます。





公式には「続編」とも「リブート」ともなっていない、不思議な立ち位置の本作。


ジェームズ・ガン監督には、キャラを一新するという選択肢も選べたらしいのだが、一部でも前作のキャラクターを引き継いでくれたのは前作のファンとしては嬉しいところ。


続投キャラの筆頭は、みんな大好き”ハーレイ・クイン”。


相変わらずの”情緒不安定””支離滅裂”キャラで、物語を引っ掻き回しつつ牽引していきます。


演じるマーゴット・ロビーの力なのか、彼女のハーレイ・クインも3作目にして指揮をとる監督も3人目。


でも、キャラが一切ブレていない。


いや、ブレブレなのがハーレイ・クインなのか?


兎に角、もっと見たいと思わせるキャラクター。




「スーサイド・スクワッド」の指揮をとる政府側の人間、アマンダさんも続投。


こういう重要人物も、世界観を統一するには非常に大事。


それにしても、相変わらず”非”人道的なアマンダおばさんでした。




と言うことは、今回もチームと共に作戦に当たるのはリック・フラッグ大佐。


体感的に、今回の方が活躍の場が増えている気がします。いいネ、いいネ。




もちろん新キャラもみんな魅力的なんですが、その中でも我が家の一番人気は「サメちゃん」として慕われてる”キング・シャーク”


”トモダチ”と”ナムナム”が大好きなサメちゃんが愛おしすぎる。


まあ彼の人気は、我が家に限ったことではないでしょうけどネ。




もうひとり、というかひとキャラ、暴力に満ちた「スースク・ワールド」にあって我々の心を癒してくれるのが、ネズミのセバスチャン。


なんと、今回極力CGを使いたくなかったジェームズ・ガンは、主に2匹の本物のネズミにセバスチャンを演じさせたのだとか。


しかも、その2匹の名前が”Jaws”と“Crisp Ratt”。


”クリスプ・ラット”ですって。


まぁ、分かる人だけ笑ってください。




その他にも、ジェームズ・ガン作品の常連マイケル・ルーカーや、弟のショーン・ガンが演じるキャラもイイ味出してたし、続投組の”キャプテン・ブーメラン”とか、”T.D.K.”も”ポルドット・マン”も、みんな魅力的なんだけど・・・。


なんだかんだで、MVPはサメちゃんとセバスチャンってことで。




今作でハーレイの魅力にハマった方はこちらも是非
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